SRE とは、システムを止めずに動かし続ける運用の仕事を、ソフトウェアの技術者が仕組みづくりで支える進め方と、それを担う職種のことです。英語の Site Reliability Engineering(サイトの信頼性を高める技術)の頭文字で、Google が社内で始めて考え方を公開しました。
30 秒でわかるポイント
- 運用の手作業を、技術者が自動化の仕組みで減らしていく進め方
- 障害の報告や、新しい機能をいつ出すかの話で出てくる
- 聞いたら「どこまで止まってよい目標か」を確かめる
1 分でわかる解説
Google の公式の本は、SRE を「ソフトウェアの技術者に運用チームを設計させたら生まれるもの」と説明しています。障害のたびに人が手で対応し続けるのではなく、同じ作業が二度と要らないように仕組みを作るのが特徴です。
以前に解説した品質の目標(SLO)は「目指す数字」です。SRE は、その数字を使ってシステムを運用する「進め方と職種」を指します。
会議で出てきたら確かめる 3 つのこと
- どこまで止まってよいか、数字の目標は決まっていますか?
- 運用の手作業は、担当者の仕事のどれくらいを占めていますか?
- 障害の振り返りは、個人を責めない形で記録していますか?
全文を読む(約 2 分)
どこで出てくる言葉?
IT 部門や開発会社とのミーティングで、障害の報告や運用体制の話をするときに耳にします。生まれは Google です。SRE を立ち上げたベン・トレイナー・スロス氏は、2003 年に入社して 7 人の運用チームを任されたことが始まりだと書いています。
Google の本では、SRE の担当者の多くはソフトウェアの技術者で、複雑な問題をソフトウェアで解く姿勢が共通していると説明されています。
SRE には何が含まれるの?
- 品質の目標(SLO):利用者から見て、どこまで動いていればよいかを数字で決めます。
- 失敗の許容枠(エラーバジェット):100% から目標を引いた残りです。目標が 99.99% なら、0.01% が止まってよい枠になります。
- 手作業の上限:Google は、問い合わせ対応や夜間の待機などの手作業を、SRE 全体の仕事の 50% までに抑えています。
- 個人を責めない振り返り:障害の影響と対応を記録に残し、誰かを責めるのではなく原因に目を向けます。
- 担当の範囲:止まらないこと、応答の速さ、効率、変更の管理、監視、緊急対応、設備の見積もりまでを受け持ちます。
似ている用語とはどう違うの?
| 言葉 | 何を指すか |
|---|---|
| SRE | システムを安定して動かすための、具体的な進め方と職種 |
| 開発と運用の垣根をなくす考え方(DevOps) | 組織の文化や考え方。SRE はこれを具体的なやり方にしたもの |
| SLO | 社内で目指す品質の数字。SRE が使う道具の 1 つ |
| SLA | 利用者との契約で約束する品質の水準 |
Google は、SRE は DevOps の考え方の一部を実際に形にしたものだと説明しています。
経営にとって何が変わるの?
Google の本は、ほとんどすべてのものにとって 100% は間違った目標だと書いています。止まらないことに投資を続けると、新しい機能を出す速さが落ちるからです。許容枠は、その範囲で新しい機能を早く出すために使うものとされています。
つまり「どこまで止まってよいか」は、技術の問題であると同時に事業の判断です。SRE という言葉が出たら、目標の数字を誰が決めたのか、枠を使い切ったときにどうするのかを確かめると、話の中身が見えてきます。
ひとことで言うと
SRE とは、「どこまで止まってよいか」を数字で決め、運用を仕組みで回す進め方と職種のことです。
情報ソース:
・Google「Site Reliability Engineering — Introduction」(2026-10-21 確認)
・Google「The Site Reliability Workbook — How SRE Relates to DevOps」(2026-10-21 確認)
・Google「Site Reliability Engineering — Postmortem Culture: Learning from Failure」(2026-10-21 確認)
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