Slackの年会費に「むかつく」声が続出。いま注目される無料チャットツール「Discord」とは?

BUZZ SYNC

「Slackの年会費がクソ高くてむかついてきた」——。2026年4月1日、ローカルメディア『ジモコロ』編集長・徳谷柿次郎氏がXに投稿したこの一言が、大きな反響を呼んでいる。リプライ欄には「うちもDiscordに移行しました」「Discord一択」という声が殺到し、500件以上のリポスト・いいねを集めた。

この記事では、なぜいまSlackからの「脱出」が話題になっているのか、そしてリプライ欄で圧倒的に推されているDiscord(ディスコード)とは何なのかを、非エンジニアの方にもわかりやすく解説する。

Slackの料金、いくらか知っていますか?

Slackは、2026年現在、有料プランの最安「Pro」で月額8.75ドル(約1,300円)/1ユーザー。年払いなら7.25ドル(約1,100円)に下がるが、それでも8人チームなら年間約10万円のコストになる。

しかも2025年からは最低3ユーザー分の課金が必須になり、2人チームでも3人分を支払う仕様に変更された。さらに無料プランはメッセージ履歴が90日間に制限されており、「ちょっと前のやり取り」が検索できない。多くの中小チームにとって、「払い続けるか、履歴を失うか」の二択を迫られている状態だ。

リプライ欄の結論:「Discordで十分」

徳谷氏の投稿に対し、実際に乗り換え済みの経営者やフリーランスから次々とリプライが寄せられた。共通するメッセージは明快だ——「8人程度のチームなら、Discordで何の問題もない」

ある会社では、テキストのやり取りはDiscord、ファイル共有はGoogle DriveやDropboxのリンクで運用し、まったく支障がないという。社内コミュニケーションだけでなく、オンラインコミュニティの運営も同じDiscordサーバー内で並走できるため、ツールの一元化にもつながっている。

そもそもDiscordとは? 非エンジニア向け超入門

Discordは、2015年にアメリカで生まれた無料のコミュニケーションツール。もともとはオンラインゲーマー向けの音声チャットアプリだったが、現在は世界で5億人以上が登録し、ビジネス、教育、コミュニティ運営など幅広い用途で使われている。

「ゲーマー向け」と聞くと身構えるかもしれないが、基本構造はSlackとほぼ同じだ。覚えるべき概念は3つだけ。

① サーバー = 会社・チームの「箱」
Slackでいう「ワークスペース」にあたる。会社ごと、プロジェクトごとに1つ作る。無料で何個でも作成可能。

② チャンネル = 話題ごとの「部屋」
サーバーの中に「#営業」「#開発」「#雑談」のようにチャンネル(部屋)を作る。Slackのチャンネルと同じ発想だ。

③ ボイスチャンネル = 入るだけで通話できる「部屋」
ここがDiscord最大の特長。Zoomのようにリンクを発行する必要がなく、ボイスチャンネルをクリックするだけで即座に会話が始まる。急な相談や短い打ち合わせに最適だ。

Discordの「無料」は、どこまで本気か

Discordの最大の強みは、ビジネスに必要な基本機能がすべて無料という点にある。具体的には以下の機能が無料プランで使える。

・テキストチャット(メッセージ履歴は無制限
・ボイスチャット/ビデオ通話
・画面共有
・サーバー・チャンネルの作成(無制限)
・ユーザー数の制限なし
・Windows / Mac / iOS / Android対応

有料プラン「Nitro」は月額約1,400円だが、これは個人向けの絵文字拡張やアップロード容量の増加が中心。ビジネスチャットとしての基本機能には課金不要だ。Slackが「無料だと90日で履歴が消える」のに対し、Discordは無料でもメッセージが消えない。この差は大きい。

注意点:Discordは万能ではない

もちろん、Discord移行にはいくつかの注意点もある。

企業向けサポートがない:Slackのようなエンタープライズ向けのSLA(サービス品質保証)や、専用のカスタマーサポート窓口は存在しない。トラブル時は基本的にコミュニティのヘルプに頼ることになる。

監査ログ・コンプライアンス機能が弱い:金融や医療など、厳格な情報管理が求められる業界では、Discordの管理機能では不十分なケースがある。

社外とのやり取りには不向きな場合も:クライアントや取引先がDiscordに馴染みがない場合、導入ハードルが発生する。社内はDiscord、社外はSlackやメールという使い分けも現実的だ。

SYNCONの視点:「8人以下のチームに年10万円」は合理的か

今回の「Slack高い」問題の本質は、ツールの良し悪しではない。自分たちの規模と用途に対して、コストが見合っているかという判断の問題だ。

Slackは大規模組織やエンタープライズ利用では依然として強力なツールだ。しかし、8人以下のチームで「テキストとファイルのやり取りができればいい」というニーズに対して、年間10万円は明らかにオーバースペックだろう。

Discordを「ゲーマー向け」と決めつけて選択肢から外すのは、もったいない。無料でここまでできるツールを知らないまま、惰性でサブスクを払い続けていないか——。今回のバズは、そんな問いを多くのビジネスパーソンに突きつけている。

ソース

徳谷柿次郎氏のXポスト(2026年4月1日)

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