要件定義とは? — 作る前に「何ができれば成功か」を決める工程

WORD SYNC

要件定義とは、新しい仕組みで「何ができれば成功か」を、作り始める前に文書で決めておく工程のことです。システムを発注するとき、作る側と頼む側が同じ完成図を持つための約束事になります。

30 秒でわかるポイント

  • 作る前に「何をどこまで作るか」を文書で決める工程です
  • システム開発や業務の仕組みづくりを外部に頼む場面で出てきます
  • 聞いたら「誰が中身を決め、誰が承認するのか」を確かめます

1 分でわかる解説

家を建てる前に、部屋数や予算を施主と工務店で決めるのに似ています。ここが曖昧なまま作り始めると、完成してから「頼んだものと違う」が起きます。

情報処理推進機構(IPA)は、システム開発の遅延の過半は要件定義の失敗にあると言われる、と紹介しています。後から直すほど費用も時間もかさむため、最初の工程が重く見られています。

会議で出てきたら確かめる 3 つのこと

  • 要件を決めるのは発注側と開発会社のどちらですか?
  • 業務の担当者は要件定義の場に入っていますか?
  • 要件が後から変わったとき、費用と期限はどう扱いますか?
全文を読む(約 3 分)

どこで出てくる言葉?

社内のシステム刷新や、外部の開発会社への発注の打ち合わせでよく出てきます。開発会社から「まず要件定義から始めましょう」と提案されるのが典型です。見積もりの前提になるため、契約や予算の話と一緒に出てくることが多い言葉です。

新しいクラウドサービスや AI の導入でも、同じ考え方が使われます。既製品を選ぶ場合でも、自分たちの業務で何ができれば合格かを先に決めておかないと、比べる物差しがありません。

要件定義には何が含まれるの?

IPA の「ユーザのための要件定義ガイド 第2版」は、要件定義を次の 3 つの領域に分けて解説しています。

  • ビジネス要求定義: 事業や業務として何を実現したいかを整理します
  • システム化要求定義: そのうち、仕組みとして何を作るかを決めます
  • 要件定義マネジメント: 立ち上げから終わりまで、作業を計画どおりに進めます

同じガイドは、業務の要求を正しくつかんで分析し、それに貢献する要件を決めることを重視しています。画面や機能の一覧づくりから入るのではなく、業務で何を実現したいかを出発点に置く、という順番です。

誰が決めるかで意味が揺れる

この言葉は、使う人によって主役が違います。現場では「頼む側の業務を、作る側が仕様として文書に落とす工程」という意味で使われることがよくあります。

一方で IPA は、要件を決める責任は、できた仕組みを使って事業に役立てる利用者側にあると言われる、と紹介しています。開発会社に任せきりにする考え方とは逆の立場です。

受け止め方 中身を決めるのは 起きやすいこと
作る側の仕事とみる 開発会社 業務の実情とずれた仕組みができる
頼む側の仕事とみる 発注側の業務部門 業務部門の負担が増える

経営にとって何が変わるの?

要件定義は、費用と期限の土台です。ここで決めた範囲が見積もりの前提になり、後からの追加は別料金や納期の延長につながりやすくなります。

IPA と経済産業省は「情報システム・モデル取引・契約書」の第二版を 2020 年 12 月 22 日に公表しています。契約の形や、工程ごとに契約を分ける考え方を整理したひな型です。

このワードが出たら、誰が中身を決めて承認するのか、業務の担当者が加わっているかを確かめます。あわせて、要件が変わったときの費用の扱いを契約で決めているかを聞くと、後の揉めごとを減らせます。

ひとことで言うと

要件定義とは、作る前に「何ができれば成功か」を頼む側と作る側で文書にして合意する工程です。

情報ソース:
・情報処理推進機構(IPA)「ユーザのための要件定義ガイド 第2版 要件定義を成功に導く128の勘どころ」(2026-10-04 確認)
・情報処理推進機構(IPA)「情報システム・モデル取引・契約書(第二版)」(2026-10-04 確認)

AI・最新テックの動きを、毎日 X でお届けしています

X で @SYNCONJP をフォロー

PR

Amazon プライム感謝祭 10/16(金)〜10/19(月)

コメント

タイトルとURLをコピーしました