会員情報 2252 万件流出、ソースネクスト — 何を持ち、誰に預けるか

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ソースネクストが 10 月 15 日、会員情報が最大約 2252 万件流出したと発表しました。同じ週には「銀のさら」の最大約 650 万件、バーガーキングの約 1118 万件の漏えいも公表されています。

被害の中身を分けたのは、守りの技術より「何を自社で持ち、何を誰に預けていたか」でした。

30 秒でわかるポイント

  • ソースネクストは会員情報を取り出す窓口を悪用され、パスワードも流出の対象に
  • カード情報は 3 社とも流出の対象外。攻撃されたシステムに置いていなかった
  • 銀のさらは預け先のサーバーが攻撃され、データの取り出しも難しい状態に

1 分でわかる解説

持っていないデータは盗まれません。バーガーキングは、カード番号を持っていないと説明しています。ソースネクストも、カード情報は攻撃されたシステムに保存していませんでした。

預けたデータには別の痛みがあります。銀のさらは、サーバーの運営を任せていた会社が攻撃を受けました。預けたデータの取り出しや復元が難しいと伝えられ、公式サイトとアプリの注文が止まりました。

流出(の可能性) カード情報 攻撃の入口
ソースネクスト 最大約 2252 万件 対象外 会員情報を取り出す窓口
バーガーキング 約 1118 万件 持っていない 公式アプリのシステム
銀のさら 最大約 650 万件 持っていない 預け先のサーバー

ここから考えたい 3 つの問い

  • あなたの職場では、顧客のどの情報をどこに置いているか、一覧で言えますか?
  • 持たなくても仕事が回るデータを、持ち続けていませんか?
  • データを預けている会社が止まったとき、取り戻す手順は決まっていますか?
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何が起きたの? — 1 週間に 3 社の公表

ソースネクストは 10 月 15 日、会員の個人情報が外部に流出したと発表しました。対象は最大で 2251 万 9960 件です。

不正なアクセスは 10 月 9 日の午前から始まっていました。会員情報を取り出すための窓口が悪用され、会員の情報が抜き取られました。会社が確認したのは 10 月 13 日です。

流出した可能性があるのは、メールアドレス、パスワード、氏名、住所、電話番号、生年月日、会社名、役職名などです。カード情報は、対象のシステムには保存されていませんでした。東京商工リサーチの調べでは、ベネッセに次ぐ「歴代 2 位」の規模です。

同社はパスワードの再設定を求めています。同じパスワードをほかのサービスでも使っている人には、そちらの変更も呼びかけています。個人情報保護委員会には 10 月 15 日に報告し、警察には 10 月 16 日に被害を申告する予定です。

バーガーキングを展開するビーケー・ジャパンは 10 月 15 日、公式アプリの会員情報約 1118 万件が漏えいしたと発表しました。不正アクセスは 10 月 2 日から 7 日にかけてで、13 日に判明しました。

漏えいしたのは、会員 ID、メールアドレス、氏名、電話番号、生年月日などです。同社はクレジットカード番号を持っておらず、ログイン用のパスワードの漏えいも確認されていないとしています。

「銀のさら」「釜寅」「すし上等」を展開するライドオンエクスプレスホールディングスは 10 月 13 日、登録者情報を保管するサーバーが攻撃を受けたと発表しました。漏えいの可能性があるのは最大 650 万件です。

10 月 5 日以降に不正なアクセスを検知し、7 日に一部のサーバーで障害が起きました。サーバーの運営会社からは、データを人質に取って身代金を求める攻撃(ランサムウェア)を受けたと報告がありました。運営会社の名前は明らかにされていません。

ソースネクスト バーガーキング 銀のさら
件数 最大 2251 万 9960 件 約 1118 万件 最大 650 万件(可能性)
パスワード 流出の対象 漏えいは未確認 元に戻せない形に変換した値が対象
カード情報 対象のシステムに無し 番号を持っていない 持っていない
攻撃された場所 自社の会員管理システム 自社の公式アプリ 委託先のサーバー

「持たない」と「預ける」はどう違うの?

ソースネクストで悪用されたのは、システム同士が情報をやりとりするための窓口(API)です。会員情報を取り出す API が、外から不正に使われました。窓口が開いていれば、中の情報は正規の手順で取り出せてしまいます。

「持たない」は、そもそも自社に置かない選択です。3 社とも、カード情報は攻撃された場所にありませんでした。盗まれるものが無ければ、被害もありません。

「預ける」は、保管を外部の会社に任せる選択です。自社で機械を管理する手間は減ります。ただし、預け先が止まれば自社も止まります。

たとえるなら、貸金庫です。家に現金を置かなければ空き巣に盗まれません。しかし貸金庫の会社が被害を受ければ、中身が無事でも取り出せなくなります。銀のさらは、預けたデータの取り出しや復元が難しいと説明を受けています。

会社のデータの守り方はどう変わるの?

銀のさらは、電話や店頭のテイクアウト、出前館、Uber Eats での注文は受け付けています。自社のサイトとアプリが止まっても、別の窓口で商売を続けています。漏えいの心配とは別に、「止まったときにどう売るか」が問われた形です。

これまで これから
顧客データ 集めておけば、いつか役に立つ 持つほど、守る責任が増える
委託先 預けたら任せきり 取り出せるか、止まったらどうするかまで確かめる
外とつなぐ窓口(API) 作ったら終わり 誰がどれだけ取り出しているかを見る

漏えいの後に利用者へ届くのは、会社を装った偽のメールや電話です。ソースネクストもバーガーキングも、不審な連絡への注意を呼びかけています。自社が被害に遭わなくても、取引先や社員が巻き込まれる可能性はあります。

SYNCON の視点 — 何を持ち、誰に預けるか

最初に決めるべきは、守り方ではなく、持つかどうかです。顧客のどの情報を、どのシステムに、どれだけ置いているか。その一覧を作れば、持たなくてよいデータが見えてきます。持たないことは、費用のかからない守りです。

次は、預け先です。契約の中に、データを返してもらう方法と期限が書かれているか確かめます。預け先が攻撃されたとき、取り出せないことは漏えいとは別の損失になります。注文や業務がそのまま止まるからです。

最後は、外に開いた窓口です。ソースネクストでは、不正な取り出しが始まってから会社が気づくまでに数日かかりました。社外とつながる API の一覧と、ふだんと違う量の取り出しに気づく仕組みがあるか、担当者に聞いてみる価値があります。

要点まとめ

  • ソースネクストが最大 2251 万 9960 件の会員情報流出を発表。ベネッセに次ぐ「歴代 2 位」の規模
  • バーガーキングは約 1118 万件。カード番号は持っておらず、流出していない
  • 銀のさらは最大 650 万件の可能性。委託先がランサムウェアを受け、データの取り出しも難しい
  • カード情報は 3 社とも流出の対象外。持たないデータは盗まれない
  • 経営が確かめるのは、何を持つか、誰に預けるか、外に開いた窓口はどこか

情報ソース:
・ソースネクスト「当社サイトへの不正アクセスによるお客様情報流出のお詫びとお知らせ」(2026 年 10 月 15 日)
・ITmedia ビジネスオンライン「ソースネクストで最大2252万件流出、ベネッセに次ぐ「歴代2位」 パスワードも流出か?」(2026 年 10 月 15 日)
・INTERNET Watch「ソースネクスト、不正アクセスでパスワード含む会員の個人情報最大約2252万件が流出」(2026 年 10 月 15 日)
・ITmedia ビジネスオンライン「バーガーキング公式アプリ、約1118万件の情報漏えい クレカ番号「非保持」が被害拡大を防ぐ」(2026 年 10 月 15 日)
・INTERNET Watch「バーガーキング、公式アプリの会員情報約1118万件が不正アクセスにより漏えい」(2026 年 10 月 15 日)
・ITmedia エンタープライズ「「銀のさら」最大650万件漏えいか 委託先ランサム被害で預けたデータ取り出せず 点検すべき4項目」(2026 年 10 月 15 日)
・INTERNET Watch「銀のさら」などの登録者情報の漏えいに関する記事(2026 年 10 月 13 日)
・セキュリティ対策Lab「銀のさら」などの登録者情報の漏えいに関する解説

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