3行でわかる、このキーワード
- SaaS(Software as a Service)とは、インストール不要で、ブラウザからすぐ使えるソフトウェアのこと
- Gmail、Slack、Zoom、freee——あなたが毎日使っているツールの大半はSaaS
- 「買い切り→月額課金」への転換は、単なる料金体系の変化ではなく、働き方そのものを変えた
SaaSとは何か
SaaS(サース)は「Software as a Service」の略で、インターネット経由で使うソフトウェアのことです。
かつてのソフトウェアは、CDやDVDを買ってきてパソコンにインストールするものでした。Officeを使うなら数万円のパッケージを購入し、会計ソフトなら専用機にインストールし、バージョンアップのたびにまた買い直す。これが「所有型」のソフトウェアです。
SaaSはこの常識を覆しました。ソフトウェアをインストールする必要がなく、ブラウザを開くだけで使える。データはクラウド上に保存されるため、オフィスのPCでも出張先のタブレットでも、同じ作業の続きができます。
なぜ企業はSaaSに移行しているのか
理由は大きく3つあります。
① 初期投資がほぼゼロ:従来のソフトウェアは、ライセンス料に加えてサーバー構築費、保守費用が必要でした。SaaSなら月額数千円から始められ、合わなければ解約するだけです。
② 常に最新バージョン:SaaSは提供元が自動的にアップデートします。「うちはまだOffice 2010を使っていて……」という問題が起きません。セキュリティパッチも即座に適用されます。
③ どこからでも使える:データがクラウド上にあるため、場所を選ばずに仕事ができます。コロナ禍でリモートワークが急拡大できたのは、多くの企業がすでにSaaSに移行していたからです。
身近なSaaSの具体例
あなたがすでに使っているものの多くがSaaSです。
- コミュニケーション:Gmail、Slack、Zoom、Microsoft Teams
- 業務管理:Notion、Asana、Trello
- 会計・人事:freee、マネーフォワード、SmartHR
- 営業・顧客管理:Salesforce、HubSpot
- ストレージ:Google Drive、Dropbox
つまり、あなたの会社のデスクワークの大半は、すでにSaaSの上で動いているのです。
「IaaS」「PaaS」との違い
クラウドサービスには3つの階層があります。
- IaaS(イアース):サーバーやネットワークなど「インフラ」を借りるサービス。AWS、Azure、GCPが代表例。エンジニア向け
- PaaS(パース):アプリを開発する「環境」を借りるサービス。Google App Engine、Herokuなど。開発者向け
- SaaS(サース):完成した「ソフトウェア」をそのまま使うサービス。全ビジネスパーソン向け
経営者や管理職が直接関わるのは、ほぼSaaSです。IaaSやPaaSは社内のIT部門やエンジニアが扱う領域ですが、「うちのシステムはどの階層で動いているか」を知っておくと、IT部門との会話がスムーズになります。
SaaSの注意点
便利なSaaSにも、知っておくべきリスクがあります。
① データの所在:自社のデータがどの国のサーバーに保存されているか。個人情報保護法やGDPRの観点で、把握しておく必要があります。
② シャドーIT:社員が会社の許可なく個人的にSaaSを契約し、業務データをやり取りしているケース。情報漏洩の温床になります。
③ 解約時のデータ移行:SaaSを乗り換える際、過去のデータをエクスポートできるかどうかは事前に確認が必要です。
まとめ
SaaSは「ソフトウェアを所有する時代」から「同期する時代」への転換点でした。あなたの会社でも、気づけばSaaSなしでは業務が回らない状態になっているはずです。
次のステップは、「うちの会社ではいくつのSaaSを使っているか」を数えてみること。その数字が、あなたの会社のデジタル化の現在地です。
Status: Synced.
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